こだわりの食材と、地域の交流する場を、飲食店から提案していく


「朝いちに、農家の方が電話をくれることがあるんですよ。あれは煮たほうがおいしいよ、とか食べ方を教えてくれたりするんです。」

株式会社シュガーアンドスパイスの清水さんは、野菜農家さんとそんな関係を築いている。

畑まで行って、自分で食べて、どうやって作っているかを見て、生産者さんと話しているうちに関係が深まったそうだ。

自分の目で見て、からだで体感したものだから、自信を持ってお客さんに提供できそうだ。

 

株式会社シュガーアンドスパイスは、カジュアルレストラン&バー「humo sound by ghetto(フモ サウンド バイ ゲットー)」、古民家を改築した自然派ワインバル「NOVO(ノボ)」、スパニッシュイタリアンバル「ROJICA(ロジカ)」の飲食店3店舗を展開する。

今回は、ホールスタッフとキッチン補助の募集。

最初は仕事をきっちり覚える期間が必要だが、その後は週1日や休日勤務など、働く頻度を柔軟に調整出来るそう。複業(副業・パラレルキャリア)的に飲食店に携わっていきたい人にとって、働きやすい環境だ。

 

今回訪れたのは、スパニッシュイタリアンを提供するROJICA。浅草橋駅から、神田川沿いの路地に少し入ると、問屋や卸が多い浅草橋のイメージとは少し違う飲食店が見えてくる。

秋葉原や、最近賑わいをみせる蔵前に隣接するこの場所は、住む人や行き交う人に少しずつ変化が出てきている発展途上の街だ。

 

はじめに、株式会社シュガーアンドスパイス代表の佐藤さんに話を聞いた。

佐藤さんは、30歳の時に最初の飲食店、humo sound by ghettoを浅草橋に開業した。

「前に勤めていた飲食店の社長から連絡が来まして、『うちで閉めることになった店舗で開業してみないか』と。」

ちょうどその時は、肉体労働をしながら、お金を貯めていた時期だった。

「運命かなと思いまして。2週間しないうちにやりますって応えました。わかんないことあると思いますけど、とりあえずやります、頑張りますと言って始めました。」

やってみて分かることがいっぱいあった。

「自分で選んだから苦労だと思っていないんですけど、大変な何ヶ月、何年を駆け抜けたなって。いい思い出ですけど、もう1回やるかっていったらやりたくはないですよね(笑)。」

「今は人としても強くなれた気がしています。あの経験がなかったら人としてひ弱になっていたかもしれないし、そこを受け止めて1つ1つクリアして進むことが出来たから、今があるって感じがしますね。」

まだROJICAを企画する前、冒頭の清水さんなどと、社員旅行も兼ねてスペインを訪れた。レンタカーを借りて、12日間いろんな都市を廻ったそうだ

「次のステップを考えていまして、契約していたワイナリーや生ハムの工場を訪問して、どうやって作られているかとか、見て廻りました。」

日本との文化の違いも感じた。

「シエスタを目の当たりにしたのが一番の衝撃でした。昼休みが長くて、昼から結構な量のお酒を飲むんですよね。」

夜も、仕入れ先の人と一緒にお酒を飲んだ。その人が日本に来て、古民家を改築した飲食店NOVOに来たこともある。

「お店をすごい気に入って、スペインでやれと言い出しまして。すげー客入るぞと言われたんですが、こんな古民家はスペインにないですからね(笑)。」

 

ROJICAがある浅草橋は、新宿や渋谷とかと比べると人の往来数は少ない。でも、ここが良かった。

「当たり前に人が来るところではなくて、ロケーションや建物の魅力で、『こういうところは他にはないよね』って思ってほしかったんです。ここは、目の前を屋形船も通りますし、時期によっては潮の香りもします。飲食店不可の物件だったんですけど、大家さんに掛け合って納得してもらいました。」

浅草橋のマーケットも少しずつ変化してきているそうだ。

「マンションが増えていて、若い単身者が入るようなマンションも多いですし、隣の浜町にはファミリーが多いんです。浅草橋は問屋街なので、立ち飲み屋さんとかが多いですが、休日はやっていないんですよ。」

ROJICAは休日もお店を開いている。

「休みの日に使える食卓として使ってほしいです。銀座のお店に行くみたいな大きな背伸びはしないけど、ちょっと特別な時間に気軽に使ってもらえたらなって思っています。」

今後は、増えてきている若い単身者やファミリー向けに、交流する場も用意していきたいそうだ。

「ワインの試飲会や料理教室などを考えていて、やっていきたいです。出来れば子どもも交えて。引っ越してくると人のつながりを作りにくいので、地域のハブのようになっていきたいですね。」

「今潮目が変わっている時なので、この地に飲食店の新しい役割の提案をしたいんです。ご縁があって浅草橋でお店をやらせてもらって、人として成長させてもらってきました。街として、活性化じゃないですけど、何か新しい提案をしたいというのが一番強いのかもしれないです。」

 

清水さんは、2店舗目のNOVOを立ち上げるときに加わった。現在は、NOVOのマネジャーとして、ホールスタッフや商品開発を手がけている。

富士山麓の野菜や畜産の農家さんとつながりがあり、そこから食材を仕入れている。出会ったきっかけは、ある展示会だった。

「肉の展示会だったのに野菜のブースが1つだけあって、『なんか変だな』と思って話しかけたんです。そしたら、ちょっと食べてみなよって言われて、食べたらおいしくて、人柄も良いし。実はその人は生産者ではなくて、取りまとめの農業組合の方だったんですけど、『来る?』って言われて『じゃー行きます』と言って付いていきました。」

「それで、実際に農業を手伝って、最終日に農家の方と飲んだんですけど、農家さん同士が熱くなって言い合いになったりして。そういうのを見たり実際に体験すると、この人達の野菜使いたいな、お客さんに伝えたいなって思うんですよ。」

仕入れる野菜は根野菜が多く、色や形は見たことがないものばかり。

「普通は、現地で消費されちゃって、あまり市場に出てこない、例えばバターナッツカボチャとか。こんなにおいしい野菜があるんだとか、これは生で食べられるんだとか。」

「発見や野菜から感じる季節をお客さんに伝えられるんです。人と人のつなががりでお世話になっていて、農家の方が実際にうちに食べに来たりして、愛着も湧いています。」

 

NOVOは古民家を改築した飲食店で、建物も料理も和のテイストにこだわっている。

「出すワインも国産のものを使っています。滋賀県のワイナリーなんですけど、にごりワインの専門ワイナリーなんです。ぶどうをつぶして発酵させて瓶につめるという、作り方に少し農業を感じるようなワイナリーがあって。」

「そういう『えっ』ていうようなものをお客さんに勧めたら、喜んでもらえるんだろうなと思いながら、それを信じて出しています。」

そんな珍しいワインは、清水さんの日常から発見されたものだ。

「たまたま自分で飲むために買ったワインが、めっちゃにごってて(笑)。お店のみんなに話して、使うことになりました。新しい発見は日常に溢れていて、このスプーンかわいいなとかすぐそこに目がいってしまうんです。」

お客さんが喜ぶもの、という視点は忘れない。スペイン視察の後に開いたROJICAでは、最初スペイン産のチーズを使っていたが、今では様々な産地のものをお店で出している。

「スペインから帰ってきた後は、スペインのマンチェゴとかブルーチーズを使っていたんですけど。だんだん、チーズはスペインじゃなくても良くない?って思うようになって。デンマークのカマンベールやイタリアのハードチーズとか、こだわりを持った盛り合わせで出しています。」

「やっぱり僕たち食に精通する者として、おいしいものを優先するべきで、スペインに行ったからそれを使う、というのは間違いだなと思って。行くとテンションが上がるので、使いたい気持ちにはなるんですけど(笑)。」

これからも、現地に行って自分の目で確かめたり、お客さんを喜ばせるために動き続ける。

「僕は変化をするというよりは、今やっていることの水準を上げていきたいと思っています。出来ることは限られていますが、クオリティを上げていきたいです。」

 

日常で感じた良いものを、お店の仲間たちと話して、ゴーサインが出たら、お客さんに提供できる。そんな環境があったら、オン・オフ関係なくいろんなものを探しちゃいそう。

野菜や飲み物、飲食店を通した地域の交流など、お客さんに提案できるものは幅広そうだ。

(吉田大樹)

 

株式会社シュガーアンドスパイス
募集職種 飲食店のホールスタッフ、キッチン補助
仕事内容 上記の仕事に加えて、日常で感じた良いと思うものの提案や、飲食店を通した地域おこしのイベント企画など
働く場所
働く時間 仕事に慣れてからは、週1日や休日のみなど、柔軟な働き方が可能です。
求める人物像
  • 食べることや話すことが好きな人
  • 働くことに楽しさを見出だせる人、見出したい人
  • 弊社の想いや価値観に共感してくれる人
雇用形態 アルバイト
給与 1,000円〜(研修期間は900円)
募集予定人数 複数名
選考プロセス 応募・問い合わせフォームより、お名前/メールアドレス/電話番号/ご年齢をお送りください。担当者から追ってご連絡させていただきます。質問や、勤務のご希望・ご相談等も受け付けております。
その他

 

 


2017年04月14日 | Posted in 売る・接する, 食・健康に関わる | タグ: , No Comments » 

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