スタンスを決めすぎない、というスタンス 〜複業の始まり方は人それぞれ〜


芹野さん(仮名)は、新卒入社前の3月に複業を始めた。

今年の4月から社会人になり、複業としてコラボメーカーというベンチャー企業で働いている。本業は、メーカーの営業職だ。

尚、この記事ではフルタイムで働く仕事を「本業」、それ以外の時間で働く仕事を「複業」と書くことにする。

 

コラボメーカーは、研究開発のアイディアを持つ人が、使いたい機器や技術を検索して使用出来る、実験機器・技術のシェアリングサービスを提供する会社だ。サービス名も、会社名もコラボメーカー。パラレル求人でも、複業の募集で以前インタビューをさせてもらった。

 

芹野さんは、社会人になる少し前から複業を始めたのだけれど、特に複業先を探し回っていたわけではなかった。

複業を始めるきっかけは、入社1ヶ月前の3月に何気なくアイディアを話したこと。

「大学の時に、地域のパイプ役になっている人がいて、その人に自分が考えていたアイディアを話したんです。そうしたら、似たようなことを言っている人にこの前会ったよと、コラボメーカー代表の古谷さんを紹介してもらいました。」

芹野さんがやりたかったことは、何かやってみたいけど具体的に決まっていない人が、集まってアイディアを形にしていける場作りだった。研究開発にテーマを絞って、創ってみたいと漠然と考えていた。

「当初は、会社に入ってから、少しずつニーズを探って実現可能性を検証していこうと思っていたんです。」

「ただ、実際に古谷さんに会って話を聞くと、アメリカでは既に機器のシェアリングが実現されていると知って、『もう出来るんだ』と思ったんです。」

「このきっかけを逃したら勿体無いと思って、一緒にやりたいと伝えました。と言いますか、会う前から一緒にやりたいという気持ちだったと思います。」

 

古谷さんとは、就職前の3月には週1,2回、今は月に1,2回くらいの頻度で会っている。現時点では報酬はもらっておらず、無理のない範囲で、けれども自分が出来ることはコミットして複業をしている。

具体的な複業内容はホームページの改善や、顧客リストの作成、営業資料の作成など。本業の会社には営業として入社したから「営業ってこう進めるんだ」と学んだことを、複業にも活かしている。

「さっきも、顧客リストこんな感じで作ってみました、ってメールで古谷さんに送ったところです。」

スタートアップだからやることは幅広く、だからこそ自分が出来ることなんていくらでも見つけられるようだ。

 

芹野さんが元々やりたいと思っていたのは、アイディアを形にする場作りで、企画フェーズに関わるサービスだ。コラボメーカーは、どちらかというと企画を形にしていくフェーズのサービスだから、少し違うのかな?と感じた。

そのズレは気にならなかったのだろうか。

「僕がやろうとしていたことはまだ具体性が低かったんです。古谷さんのように具体的に進めている人がいてくれたことは、嬉しかったです。」

「どう世の中が変わるのか話しているのが楽しいんです。その可能性の話だけで、楽しいんですよ。」

「最近はシェアリングサービスって何なんだ?って自分なりに考えたりもしています。一般的には、共有することで安くなる、というのが価値かなと思いますが、コラボメーカーに関しては少し違うところに可能性を感じています。」

「『誰でも』というところの価値が大きいと思っているんです。研究は、専門が違うとお互いを理解するのは難しいと思うんです。それを、誰でも分かりやすく使いやすく、編集してつなげてあげることで、世の中が一気に変わる可能性があるなと思っています。」

「これまで出来ないと思っていたことが実は実現出来たり、発想が広がったりとか。そういう想像をするのが楽しい。それだけを考えているのも危ないんですけど(笑)。」

 

まだ働き始めたばかりだから、これから先のことはまだ分からない。

「コラボメーカーでは、やりたいことをそのまま出来ていることが楽しいです。」

「本業では、経験を積まないと提案が通りにくい雰囲気も感じていますが、どうにかして通していきたいと思っています(笑)。筋道が整った組織で学ぶことも、大事なことだとも感じています。」

 

本業も研究開発に関連する事業の会社だから、こんなことも意識し始めたそう。

「どっちにもつながるような、学びや動き方をしようと意識しています。」

「例えば、本業でオープンイノベーションの話題を出したら、社内で勉強会をやろうと上司から声をかけてもらいました。コラボメーカーにも、もちろん本業の仕事にも活きる学びなので、勉強意欲が湧きますよね。」

「複業では、文科省のページを見ながら科研費の取得リストなんかを調べていたのですが、それを基に本業の営業戦略を提案したら、採用されました。」

そんな風にそれぞれが絡み合ったら、「本業」「複業」なんて意識する必要がなさそう。しかも、1回の経験や学びで2つの成果が出せるなんて、なんというか、お得だ。

 

芹野さんは、本業や複業、大企業やベンチャー企業などと、あまり区別をしないようにしているそうだ。

その時々でベターな選択をして、自分が選んだ環境で頑張るし、良いめぐり合わせが来たら飛び込んでみたりもする。

そうしたら、あまり窮屈でない環境が周りにできていた、話を聞いていてそんな風に感じた。

 

<コラボメーカーの複業求人>

 


2017年06月12日 | Posted in 複業実践者からのヒント | | No Comments » 

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