ゲストハウスが、地方自治体とつながって、地域おこし


旅行に行った時、その地のことを知りたくて、ちょっと年季の入った飲食店に入ることがある。

そこで、こんなもの食べているんだって感じたり、隣の人と少しだけ話したことが、印象に残っていたりする。

「その地にとけ込めた」って体験が、その地の思い出を作るのかもしれない。

 

ゲストハウス品川宿は、訪れた人に地元地域を、そして日本を楽しんでもらうために動き続けてきた。

最近では、行政のインバウンドへの関心も高まり、地元の自治体と一緒に取り組むことも増えてきている。

 

和田さんは、日々のゲストハウスの業務に加えて、地元自治体との取り組みをとりまとめている。

「ゲストハウス品川宿は、今年で開業9年目になります。最近はゲストハウスが増えてきましたが、オープンした当時はまだ少ない時でした。」

「特にこのエリアでは、インバウンドの先駆け的存在で、自治体から相談を受けることも多いんです。」

どんなことを仕掛けるかは、日々旅行者や地域と向き合い、考え、動いている。

ゲストハウスに併設されている、外国人向け観光案内所「問屋場(TOIYABA)」は、旅行者や地域のニーズを感じ取って、始められたもの。

「品川を訪れる外国の人と、地域の人をつなぐ窓口にしたいと思って始めたものです。外国人観光客が急に増え始めた時期だったので、トラブルを未然に防ぐ窓口にしたい、という気持ちもありました。」

「少しでも早く始めたくて、まずは自分たちでやれることをやろうと、宿の一部を改造して始めたんです。」

このような取り組みに、自治体や関係団体も関心を持ち、この観光案内所は、公認の観光案内所として認定された。また、来訪者の内訳を報告するなど、観光調査事業も行うことになった。

 

今年から、新しい事業の一つとして、ゲストハウス発着の「ウォーキングツアー」も委託を受けている。

「地元地域の魅力を、多くの人に知ってもらうことを、目的としています。」

ゲストハウス品川宿が掲げた、ウォーキングツアーのコンセプトは、”Join the Local Experience”。

「品川はすごく有名な観光スポットがあるわけではないので、The日本人みたいな暮らしを体験してもらおうと考えています。」

「地域の暮らしを楽しんでもらって、思い出に残してもらって、また来たいと思ってもらえたらうれしいなって。」

 

現在提案中の別の企画もある。

「品川は、有名な観光地はありませんが、外国人がちょっとした時間に楽しめる体験コンテンツがたくさんあります。」

「品川で出来る体験を動画にまとめて、ホームページも作成して、外国人旅行者にPRしようという企画です。地元で元々つながりがある写真家さんにも、動画製作に協力してもらう予定です。」

 

鈴木さんは、ウォーキングツアーの告知をし、参加者を募り、実際にツアーに同行したり盛り上げたりしている。

「ツアーでは、お神輿担ぎや流しそうめん、地元のライブイベントなどに、一緒に参加するんです。」

「地元のイベントへの橋渡しをするイメージで、自己紹介を促したり、あとは一緒に盛り上がります。僕は、賑やかしという感じですかね(笑)。」

 

「実は、以前からゲストハウスの宿泊者を誘って、地元のイベントに参加していました。」

「ただ、今回、委託を受けたことで、より地域に深くとけこんでもらうことを意識しています。これまでは、担ぎたい人がいれば参加してもらうというように、ちょっとだけ踏み込んでもらうという感覚だったんですが。」

参加者集めには、いろんなツールを駆使して行っている。

「Facebookページでの告知や、Peatix、カウチサーフィンなどを使っています。」

「そしたら集まりすぎちゃって、流しそうめんでは、40人くらい集まって、参加上限を超えちゃったんです。なんか、楽しくなって、やりすぎっちゃったんですよね(笑)。」

 

新しい気づきもあった。

「旅行者は体験型のイベントを探すのが難しいようなんです。お神輿を担ぎたいという需要はあるようなのですが、自分で見つけようとしても難しいようです。」

「宿泊ゲストだけでなく、ゲストハウスのリピーターさん、ポスターを見て訪れてくれたご近所さんなど、いろいろな方が参加してくれています。」

「ゲストハウスは、宿泊が目的でないとなかなか来れない場所ですが、イベントをきっかけにつながりが生まれています。イベントで知り合った近所の人が、この前差し入れを持ってきてくれましたし。」

委託元への情報共有も行っており、新しい試みとして、成果も感じてくれている。「イベント告知を、どれくらいの人が閲覧して、どんな人が参加して、どんな反応だったかなどを報告しているんです。」

「『こんなに多くの人に届いているんだ』と、驚いてもらっています。」

 

品川宿という街は、歴史は深いけれど、新しいことも受け入れる土壌がある。

「月に1回まちづくり協議会というものがあって、イベントをやりたい人などの飛び込み参加がOKなんです。会費とか払っていなくても、誰でも参加していいんですよ。」

「実際に、企画を持ち込んで来る人もいますし、街の人が応援してくれる雰囲気があります。」

「自分たち主催でなくても、ゲストハウスだからこそ出来ることがあるので、いろいろとお願いされることもあるんですよ。」

 

鈴木さんは、ゲストハウス品川宿で働き始めて、1年が経った。その前は、ワーキングホリデーやバックパッカーで海外を廻っていた。

「僕はプラプラしている人間ですが、この街の人も、ゲストハウスの館長も、楽しみながらいろんなことを実現しているのが、格好いいなと思ってます。」

「好きな街なので、勉強させてもらって、アイディアを出していこうと思っています。基本、怠け者なんですけどね(笑)。」

 

地域の他の団体が、屋形船に電飾をつけた、エレクトリカルパレードのような新しい企画を進めているらしい。

鈴木さんが和田さんに、「今度、打ち合わせに行ってみません?」と言って、インタビューの場で行くことが決まっていた。

ここでは、そんな線引きのない日常が待っている。

(吉田大樹)

 

株式会社宿場ジャパン
募集職種 宿泊施設のスタッフ
仕事内容 フロント業務、清掃 業務、観光案内、地域活動
働く場所 ゲストハウス品川宿(東京都品川区)

Bamba Hotel(東京都品川区)

Araiya(東京都品川区)

ゲストハウス品川宿が主な仕事場所になります。

働く時間 ① 週5日、7:00~22:00の間の8時間、シフト制

② 週3日以上、7:00~22:00の間の4〜8時間シフト制

求める人物像
  • 人が好きで、「人との距離感」がつかめる方
  • 健康で、素直さ、ポジティブさ、タフさを兼ね備える方
  • 自ら課題を見つけ、解決できる方
  • 多文化共生の社会を一緒に作っていける感性をお持ちの方
雇用形態 ① 契約社員
② アルバイト
給与 ① 160,000 円/月〜(社会保険有り)
② 時給940円、交通費300円/日
募集予定人数 若干名
選考プロセス 応募・問い合わせフォームより、お名前/メールアドレス/電話番号/ご年齢をお送りください。担当者から追ってご連絡させていただきます。質問や、勤務のご希望・ご相談等も受け付けております。

※応募・問合せ先のフルダウンは「〈特集〉ゲストハウスから広げる世界」をご選択ください。

その他

 

 


2017年09月01日 | Posted in 特集:ゲストハウスから広げる世界 | タグ: No Comments » 

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