農家のこだわりを、産地直送


農業は土作りからと言われ、一朝一夕には出来上がらないそうだ。

土も農法も、代々受け継がれてきたものであり、日々試行錯誤しながら、磨きをかけていく。

そんな歴史や思い入れを想像すると、農作物への安心を感じられるだけでなく、買い物としての楽しさも感じられそうだ。

 

株式会社ビビッドガーデンは、オーガニック農作物のオンライン直売所「食べチョク」の、企画・開発・運営を行っている。

生産者のこだわりを伝えることで安心を、産地直送とすることで鮮度を、消費者へ届けている。

そうして、農作物の価値を十分に伝えることで、生産者へ適正な還元がされる状態を創り上げている。

 

今回は、東京・泉岳寺にある「STOCK -SHARE OFFICE & KITCHEN-」を訪れた。

 

代表の秋元さんの実家は、神奈川県で小規模農業を営んでいた。

「実家は蚕の専業農家からスタートし、私が生まれた時には少量多品種の野菜を作っていました。その後は徐々に規模を小さくして、現在は母1人で野菜を育てています。」

「小さい頃は、畑にいることも多かったです。手伝いというより遊び感覚でしたね。雑草を抜いたり、虫をつぶしたりしていました(笑)。」

ただ、大学を出て就職したのは、IT企業だった。

「実家の事情も見ていたので、農家は儲からないという先入観を持っていました。」

 

あるきっかけで、農家を訪問するようになり、農業に向き合い始めることになる。

「最初は知らなかったんですが、相続などの関係で、私も農地を持っていることを知ったんです。」

「何も植えられておらず寂しかったのですが、イベントや貸し農園などで、盛り上げられるのではと考え始めました。」

「勉強のために、いろんな農家さんを廻り始めたら、農業の問題がいろいろ見えてきて。いろいろやばいなと思いましたが、同時にITで解決出来ることもあるのではと思いました。」

 

そんなきっかけから、3ヶ月くらいで会社を辞めた。

「農業に100%コミットしてみたら、世界が変わるかもしれないと思ったんです。元々は起業するようなキャラじゃなかったので、起業、しかも農業という分野なので、いろんな人に止められました(笑)。」

「辞める前は、農家さんを訪問しても、『本当にその事業やるの?』と半信半疑で見られていた気がします。でも、腹をくくってコミットしてからは、農家さんからの見られ方も変わったように感じました。」

「当時は、ビジネスプランもふわふわしていて、今のオンライン直売所のモデルではなかったんです。一番最初は農地のマッチングプラットフォームを考えていましたが、本腰入れてヒアリングをしたら、ビジネス的に難しいことが分かり始めたんです。」

 

食べチョクは、ヒアリングをして深まった、農業の問題への理解と関心から生まれた。

「良い農作物を作ろうとすればするほど、儲かりにくいということが分かってきました。」

「こだわれば収量が減るケースが多く、また有機野菜とか伝統系の野菜だと、規格外になりやすかったりします。」

「本当は価値の高い野菜も、きれいな形にならないなどの理由で、販路が限定されたり、安く売られていました。」

「最初は、既存のフリマアプリで売ればいいのではと思って、実際に自分でも試してみました。ただ、3,000円を越える商品はほとんど売れなかったんです。」

「既存のマーケットプレイスだと、価格だけで買うか買わないかの判断がされるので、その農作物自体の価値を見てもらえないと感じました。」

 

「食べチョクは、農家さんのこだわりや想いが伝わって、それに見合った価格で買ってもらえる場にしたいと思っています。」

「価格競争になって、どんどん利益率が低くなって苦しくなるような状況は作りたくないんです。」

 

そのためには、web上のサービス展開だけでは、足りないと思っている。

「農家さんと消費者が、信頼関係を築く場が必要だと思っています。例えば、マルシェや試食会など、農家さんと会える場をアレンジしたり。実際に、農家を訪問してもいいと思いますし。」

「食べチョクで野菜を買ってみて、実際に農家さんにも会って、それで継続購入するくらい思い入れのある農家さんに出会えれば、素敵だなって思います。」

 

農家へも、足繁く通っている。

「農家さんの話を聞くのはおもしろくて、旅行のような感覚です。ちょっと野菜の様子を見るだけで、足りていない成分が分かる農家さんに出会えたり、農法も農家さんそれぞれにこだわりがあるんですよ。」

「移動は夜行バスを使うことが多いです。寝ていたら着きますし、朝起きるのが辛いけど着いたら運転手さんが起こしてくれますし。夜行バスいいなと思うんですよ(笑)。」

 

8月17日に正式リリースをしたが、実は裏側では人手を割いてサービス運営をしている。

「農家さんの紹介とか、販売する野菜の情報は、私たちが全面的にサポートしています。文章もこちらから提案させていただくことが多いです。」

「宣伝ノウハウがなくてもこだわりが伝えられるように、写真の撮り方などをマニュアルにしたり、準備を整えながら徐々に開放していきたいと思っています。」

 

會場(あいば)さんは、現在大学生で、知人の紹介でビビッドガーデンで働き始めた。

「話を聞いて、関わる誰にとってもいいもので、不幸な人がいないと感じて、やりますと返事をしました。」

「正式リリースに向けて全国の農家さんにアプローチしたい、ということになり、農家さんへの連絡取りなどから始めました。」

 

「農家さんや、商品の紹介記事も書いています。」

「農家さんのホームページや、Facebook、ブログを見ながら、こだわりポイントを理解してまとめています。農家さんごとに多種多様すぎて、未知の世界に足を踏み入れたという感じで、おもしろいんです(笑)。」

 

まだ、働きはじめて1ヶ月半だが、マニアックな知識も付いてきている。

「最初は、自然栽培と有機栽培の違いも分かりませんでした。今では、例えば、循環型農業と言われたら、あれねって感じで、秋元さんと専門用語で会話できるようになりました。」

「畑仕事には少し苦手意識がありましたが、農地にいくようになったら、何か変わるものもあるのかなと感じはじめています。」

 

大河原さんは、約半年間の複業期間を経て、9月からビビッドガーデンに転職した。

「農業に、漠然とですが興味があったのと、自分でサービスを作って成功させたいという気持ちがありました。農業への興味は、元々おばあちゃんっ子で、庭いじりとか手伝っていたのが根底にあったのかもしれません。」

フロントエンドエンジニア、webディレクター、デザイナーと幅広く担当している。

「ディレクター業に関しては、エンジニアが優秀な方たちなので、各々に任せてやってもらっています。僕の他に3人エンジニアがいますが、みんな複業なんですよ。」

 

サービスの成長と共に、フルで関わりたいという気持ちが大きくなっていった。

「社会貢献につながる部分にやりがいを感じて、かつ楽しく感じられたんです。最初は、サービスを成功させる体験をしたいという気持ちでしたが、価値観が少しずつ変わっていきました。」

「自分は誰とやるかも大事なんですが、秋元さんなら信頼してやれると感じました。行動力がすごいと思います。」

「最初のうちから、フルで関わりたいという気持ちがあり、秋元さんと食べチョクの先のことも話していました。これからはフルで関わるので、スピードを出してやっていきたいなと思っています。ジョインするのには、不安は当然ありましたよ、人生がありますから(笑)。」

 

エンジニアだけれど、農地にも足を運ぶ予定だ。

「奥さんの友達の実家が、八王子で農家をやっているので、今度行く予定です。」

「その農家さんも食べチョクに参加してもらいたいのですが、今度行くときは、農地を見せてもらい話をするだけになるかなと思っています。何も知らないのに、いきなり掲載してくださいというのは、少し違うかなと思っているので。」

「今後どうしても、実際に訪問せずに掲載させてもらうこともあると思います。ただ、サービスを創る者として、農家さんのことを理解する必要があると思っているんです。」

 

大河原さんも加わり、サービスも正式リリースをし、まさにこれからというところ。

「人も物も、まだ足りていないものが多くて、最低限でまわしているという感じです。」

「エンジニアは、サーバサイドを強化したいと思っています。」

「ビジネス職は、メルマガやSNSなどを活用した、顧客リレーションを進めたいと思っています。會場さんのように、サービス運用をやってくれる人も来てほしいと思っています。またリアルイベントも積極的に実施予定なので、その面で協力してくれるメンバーも増やしていきたいです。」

 

組織として、農家さんの方を向き続けたい。

「農家さんと関わる企業なので、農業への関心は忘れないでほしいんです。」

「今は、私が農家さんとの接点を持っていますが、今後は他のメンバーにも、農家さんからいろいろ相談が来るような関係性になればいいなと思っています。」

「webだけを意識するのではなく、農家さんのことを想って仕事をする組織でありたいと思っています。」

 

インターネットの良いところの1つは、誰でも自らを発信出来ること。

でも、伝えるには経験やスキルが必要だし、伝わる深さに限界があったりする。

ネットとリアル、その両方から、農家さんのこだわりと想いを届けてくれる方の、ご連絡をお待ちしています。

(吉田大樹)

 

株式会社ビビッドガーデン
募集する役割
  • エンジニア(Ruby on Rails 5)
  • メルマガ、SNS等を活用した顧客リレーション
  • 紹介記事の執筆などのサービス運用に関わる仕事
  • 農家さんへのアポイントや訪問
  • マルシェや料理イベントの企画・運営
働く場所 青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)

  • 東京都渋谷区神宮前5丁目53−67 コスモス青山コスモスサウス
働く時間 お仕事の状況などに応じて相談させてください
求める人物像
  • 農業や食の事業に熱い想いのある方(業界経験は不問)
  • 自分の仕事の領域を決めず、自ら考え主体的に動ける方
  • 円滑なコミュニケーションが取れる方
雇用形態 関わり方に応じて相談させてください
給与 関わり方に応じて相談させてください
募集予定人数 若干名
応募方法 以下のフォームより、お名前/メールアドレス/電話番号/ご年齢/希望職種/応募動機(短くて結構です)をお送りください。担当者から追ってご連絡させていただきます。質問や、ご相談等も受け付けております。

 

まず一緒にお話させていただき、関わり方など相談できればと思っております。

その他

 

 


2017年08月29日 | Posted in 農業おこし, 食・健康に関わる | タグ: No Comments » 

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