〈募集終了〉お米を五感で味わい、豊かな感性を育む、次世代型の教育プログラム
※本求人は募集を終了しています。一つの事業ストーリーとしてご覧ください。
AIに仕事が取って代わられていくから、より人間らしい能力を磨いていかなければいけないと言われている。
これからを生きる子どもたちにとって、特に大きな問題だけれど、具体的にはどうやって磨いていけばいいのだろうか。
その次世代の教育を、お米の価値観を変える事業を手がけ続けてきた八代目儀兵衛と、元Apple米国本社副社長で、現在は創造的知性を磨く事業などを手がける前刀禎明氏と、複数の会社を経営しながら子育てをする山田奈央子氏が、創り上げようとしている。
目利きしたお米を五感で味わい、豊かな感性を育む”my Taste”は、11月に開校予定の教育プログラムだ。
株式会社八代目儀兵衛は、お米の価値観を変えることを事業ミッションとしており、今後さらに積極的な事業展開が必要であると考えている。
my Tasteは、お米の価値をより多くの人に伝えるために、代表の橋本隆志氏主導で進められている新規事業の第一弾だ。
今回は、築地にある八代目儀兵衛の東京サロンを訪れ、代表の橋本さんと、事務局を務める小野寺さんに話を聞いた。
橋本さんは、代々続く京都のお米屋さんの長男として生まれた。日本のお米文化の未来に不安を抱き、米問屋での修行を経て、八代目儀兵衛を創業した。
「米問屋では、味の分析をして食味データを作ったり、マーケティングを担当していました。」
「本当にたくさんのお米があることに気付かされまして、この味の違いを表現し伝えていくことが、お米文化を存続させるためには必要だと考えたんです。」
八代目儀兵衛では、お米ギフト”十二単シリーズ”の商品開発や、精米技術や土鍋炊飯釜の開発、最高の銀シャリ体験を提供する”米料亭”、人の五感でお米を評価する”お米番付”など、多様な事業を展開してきた。
「『お米の価値観を変える』ということをテーマに事業を続けてきて、12年になります。」
「米離れと言われていますが、『本当においしいお米』を食べる機会が少ないのが、原因だと考えているんですよ。本当においしいお米を食べたことがなければ、おいしいお米を食べたいという欲求自体が生まれません。」
「小学校で食育授業をしたことがあるのですが、子ども達が『お米には味がない』って言うんです。おいしいお米があることを知っている僕にとってはショックでした。」
「今の子ども達がおいしいお米を食べないと、その下の世代の子たちがお米を食べられなくなると感じました。お米が日本人にとって、大事な食べ物であるということを知ってほしいんですよ。」
my Tasteでは、繊細な味を持つ”お米”を教材としている。五感で味わい表現することで、次世代の能力として重要な、”感性”を育むことを目的としている。
「クリエイティビティは、アナログから生まれると思っているんですよ。」
「今回の事業パートナーの前刀さんはAppleで働いていましたが、スティーブ・ジョブズはアナログな部分から発想を得ていたそうなんです。デジタルなサービスの新しい考え方や着想は、アナログから来ていたそうです。」
「時代は、AIやIoTなどデジタルな方向に進んでいて、教育もプログラミングなどのスキルアップに目が向いています。」
「でもそれは日本だけでなく、グローバルで見た時に多くの国でやっていることです。」
「五感で感じ、感性を育むことが、本当に新しいことを生み出すための、次世代に必要な能力になるのではないかと考えています。」
プログラムで実施するのは、五感をフルに使ってお米を味わい、自分なりの表現をすること。
「異なる品種や産地のお米を用意して、子どもたちに味わってもらい、自分がいちばん好きなお米を選んでもらいます。」
「味や香りだけでなく、音も感じてもらい、五感に合わせた評価軸で表現してもらいます。おいしい、おいしくないだけではなくて、自分にとってどういう味覚なのかを感じてもらいたいんですよ。」
「お米ってこんなに違いがあるんだとか、人によって感じ方が違うんだってことを学んでほしいんです。」
my Tasteは、11月の開校に向けて、今着々と進められているところ。
「プレイベントを経て、10月10日にはプレス向けに先行体験イベントを行います。」
「当初は、会場に親子で来てもらうセミナー形式ですが、今後はアプリも併用して、自宅でも五感磨きを実践出来るキットの開発もしようと考えているんですよ。」
大人向けの講座も考えている。
「テイスティングやテロワール、お米の扱い方を伝授する講座や、my Tasteのインストラクターを育てる養成講座の実施も予定しています。」
「大学院で食育論を専攻していたんですけど、お米の栄養素の話が中心で、おいしい研ぎ方や炊き方を教えられることはありませんでした。お出汁のとり方は教えてくれるのに、『なんや、おかしいな』と思っていたんですよ(笑)。」
「そこで、当時料亭で修行をしていた弟に炊飯メソッドを作ってもらったら、正しい炊飯方法を教えて欲しいと、京都府の家庭科の先生方から講演依頼がきたんです。これまで、お米の扱い方や価値を、世の中の人が知る手段が乏しかったと思うんですよ。」
「ワインには文化がありますよね。ソムリエさんがいて、産地や品種によって味が言葉で表現されていて、一般の人にもその認識が浸透しています。」
「日本のお米には、その文化がないんです。本当においしいお米を届けて、日本のお米文化を世界に誇れるものにするための仕組みを作り、発信し続けたいと思っています。」
小野寺さんは、JAでの勤務を経て、八代目儀兵衛に転職してきた。高校時代から今まで、ずっと”稲”に関わってきている。
「高校が農業高校で、ずっと稲を専攻していました。大学でも稲の研究をしていて、八代目儀兵衛でも農家さんを廻って、お米の仕入れなどを担当しています。」
「my Tasteの立上げの話を聞いた時は、先を想像出来なさすぎて、正直少し怖かったですね。まだ世の中にない、誰もやったことがないことだったので、想像出来ませんでした。」
「その後、社長と会話を重ね、一つ一つ形にする度に絵が見えてきました。今は事務局として、プレスリリースの準備をしたり、イベント関係の調整や折衝などをしています。」
「楽しいので、特にしんどいと思ってはいないですが、やることは多いです(笑)。」
小野寺さんにとって稲は、”かわいい”もの。
「高校の最初の実習が田植えだったんですけど、その時に『かわいいな』と思いました。社内でこの話をすると、少し引かれるんですけど(笑)。」
「稲って、柔らかいですし、色も綺麗ですし、あれがだんだん大きくなって、人々のお腹を満たしていくと考えると、わくわくしますよね。」
「my Tasteは教育の事業ですが、稲のかわいさを感じてもらえるようなコンテンツを、少しでも盛り込んでいけたらと思ってるんですよ(笑)。」
ここまで4人で創り上げてきたmy Tasteが、いよいよ、始動する。
「応募をくれた方とは、イベントを手伝うところから一緒にやっていけたらと思っています。参加してくれた親子とのコミュニケーションや、イベント進行の手伝いなどをしてもらいたいです。」
「講師に関心がある方には、養成講座を並行して受けてもらって、インストラクターを目指していただくのも一つの形かなと思っています。」
「少し先の話にはなりますが、インストラクターなどの体制が整ったら、地域展開もしたいと考えているんですよ。」
「my Tasteはここまで本当にゼロから創ってきました。お米、感性、教育、あるいは小野寺のように稲など、いろんな関心を持つ人たちと創ってきました。」
「これからも、共感してくれた方や関心が近い方々とどんどんつながって、my Tasteの輪を広げていきたいと思っています。」
取材が終わる頃、my Tasteを一緒に創ってきた、前刀禎明さんと山田奈央子さんが東京サロンに来た。
これから、プレイベントへ向けての最終確認を行うとのことだった。
多彩な視点から創られたmy Tasteを、一緒に展開していってくれる方々のご連絡をお待ちしています。